2025年10月20日(月)、「介護福祉士実習指導者講習会4日目」が開催されました。
全4日間にわたる研修の集大成として、受講者一人ひとりの学びと成長を確かめる一日となりました。朝一番は、自己紹介カードを作成し、それを用いて発表するアイスブレイクから始まりました。これまでの講習で培われた受講者同士の信頼感もあり、緊張感よりも「最終日を共に学びきろう」という前向きな空気が会場に広がっていました。
講義では、あらためて実習指導者として求められる役割や姿勢が整理されました。介護福祉士に期待される資質や能力、高い倫理性の保持、専門職としてのキャリアデザインの視点、さらに実習に関わる関係法令の理解などが確認され、「実習生に見せる背中は専門職としての覚悟そのものである」という言葉が印象的でした。
午後のプログラムでは、「言語化する力」を高めるトレーニングが行われました。自分の考えを自身の言葉で表現することで、固定概念や先入観から抜け出し、多様な考え方を受け止める柔軟性を養うことの大切さを体感しました。続いて行われた実習指導の方法と展開についての講義では、講師自身の現場経験から語られる実習生との関わり方や、伝える際のポイントなどが具体例を交えて紹介され、理論と実践が結びつく内容となりました。


終盤では、「指導者の助言のあり方」「地域における生活支援の実践」「実習生を受け入れるにあたっての自職場の課題」の3つをテーマにグループワークが行われました。意見交換はたいへん活発で、「どのように実習生に気づきを促すか」「支援を生活全体の視点でどう捉えるか」「受け入れ体制を整えるために何が必要か」など、現場の実情を踏まえた議論が交わされました。各グループの発表は、4日間の学びを総合的に振り返る内容となり、まさに総仕上げとしてふさわしい締めくくりでした。

講習の最後には、参加者12名全員に修了証が授与されました。証書を受け取る表情には、達成感とともに「これから実習指導者としての役割を果たしていく」という決意が表れていました。講習を通じて得た学びや気づきを、それぞれの現場で実践につなげ、次世代の介護福祉士を育てる担い手として活躍していくことが期待されます。

埼玉県介護福祉士会 研修委員会

