「介護福祉士ファーストステップ研修」講義レポート
- 介護福祉士ファーストステップ研修第7日程
- 2025年10月7日(火)「家族や地域の支援力の活用と強化」
本日開催された第7回ファーストステップ研修では、「家族や地域の支援力の活用と強化」をテーマに、一日を通して講義、事例紹介、グループワークを行いました。研修を通じて、利用者は単に支援を受ける対象ではなく、家族や地域、職員と共に支え合う存在であることを改めて学びました。職員も利用者も家族も地域も、お互いに力を出し合い、支援できる環境をつくることの大切さが強調されました。

研修は朝のアイスブレイクからスタート。参加者同士がリラックスしながら交流しました。
家族との関係づくりや困難な場面での対応について意見交換を行い、多くの気づきを得ました。
家族介護者支援や、高齢者虐待防止の現状について学びました。在宅介護の現場では、ワンオペ介護やダブルケア、ヤングケアラー、8050問題など、さまざまな課題が存在します。統計データを通して、介護職が家族の負担を軽減し、虐待防止に関わる支援の必要性も理解しました。オレンジカフェなど地域での支援活動の現状や課題も共有され、地域との連携の重要性を実感する場面もありました。

また、マインドフルネス瞑想を体験する時間も設けられました。「今の感覚に全集中する」ことで、自分の思考や感情に気づき、注意を戻す力を養う実践です。これは、介護現場での感情コントロールや家族支援の質向上にもつながるスキルであり、参加者からは「現場でぜひ活用したい」との声が寄せられました。
今回の研修を通じて明確になったのは、支援は一方向ではなく、利用者・家族・職員・地域が互いに支え合う双方向の関係性で成り立つということです。本人のできることに着目し、家族や職員も含めて支援の輪を広げることが、生活の質向上やチームとしての満足感につながると実感できました。研修後の参加者の感想には、「家族や地域の力をもっと活かせるよう工夫したい」といった声が多く聞かれました。今回の学びを日々の現場に活かし、利用者・家族・地域・職員が共に支え合える環境づくりを進めていくことが期待されます。
埼玉県介護福祉士会 研修委員会

